こんにちは、開発チームでエンジニアをしている和田です。
最近はChatGPT の講演会を開催させていただいたりと、何かと ChatGPT が側にある毎日です。
今回は、毎日仕事でもプライベートでも ChatGPT を触りまくっている私がChatGPTでデータを学習されない方法について解説します。
ChatGPT の基本的な使い方は知っている方向けの記事となりますので、使い方をまだ知らない方は下記の記事をご参照ください。
最近追加されたばかりの新機能... 気になりますよね... では解説です🫡
ChatGPT 「学習なしモード」の使い方
記事執筆の数日前、ChatGPT に「学習なしモード」が追加されました。
以前は下記の記事にて、個人情報を入力すると学習に使われるため危険であると説明しましたが、突如開発元の OpenAI の方から学習しない機能が提供されたようです。
個人情報を学習される危険性についてはこちらを読んでいただくとして、学習なしモードだとこれらの危険性が軽減されるわけですね。
では、使い方を見ていきましょう!
ChatGPT で「学習なしモード」を使う方法
まずは、左下のアカウントをクリックしてメニューを表示し、Setting をクリックします。
Data Controls の Show をクリックします。
「Chat History and Training」という項目が表示されます。右側のスイッチはデフォルトで ON(緑色)の状態なので、クリックして OFF にします。
OFF になると灰色になりますね。これで準備OKです。
【補足】ChatGPT の学習モードの注釈
項目名の下の注釈には、
Save new chats to your history and allow them to be used to improve ChatGPT via model training. Unsaved chats will be deleted from our systems whithin 30 days.
と記載されています。直訳すると...
新しいチャットを履歴に保存し、モデルトレーニングによってChatGPTを改善するために使用することができます。保存されていないチャットは、30日以内にシステムから削除されます。
となっており、スイッチが ON の状態であるとデータが学習に使用されることが明記されています。
また、チャットを画面上から削除してから30日間はデータが保存されているということもわかりますね。
ChatGPT 「学習なしモード」のUI
お待たせしました。通常の画面に戻ると下記の様に表示されているはずです。
サイドバーに会話の履歴がクリックできなくなり、若干デザインが変わっていますね。
「Chat History is off.」の下には...
Chats won’t be saved in your history or used for training our models to improve ChatGPT. Unsaved chats will be deleted from our systems within 30 days.
と記載されており、直訳すると...
チャットは履歴に残りませんし、ChatGPTを改善するためのモデルのトレーニングに使用されることもありません。保存されていないチャットは、30日以内にシステムから削除されます。
と書かれています👍
サイドバー上部の「Clear chat」ボタンは、現在の会話をリセットする役割があり、緑色の「Enable chat history」ボタンは学習ありモードに戻すボタンです。
学習ありモードのときの会話履歴は、モードの切り替えを行っても消去されずにちゃんと使えるのでご安心を👍
ChatGPT 学習なしモードで適当なツイートを作成してみる
この記事内で個人情報を晒すわけにはいかないので、簡単なツイート作成を通して学習なしモードについて検証してみます。
GPT-3.5 モデルでツイートを作成してもらいました。普通にツイートが生成されましたが、なぜか英語表記もオマケでついてきました🤔
このチャット内で、先程の回答結果を踏まえて指示内容に応えることができるか聞いてみます。
先程のツイートに対してフォーマルな言い回しにするよう指示し、日本語のみをツイートするように条件を追加しました。
あれ...?
言い回しは指示どおりに変更してもらし、先程のチャットの結果は覚えてくれているようですが、英文ツイートも返ってきました😅
最近出たばかりの新機能だからなのか、学習なしモード特有の現象なのかは不明です。学習ありモードではこのような現象は見られなかったのでチョット残念ですね。
本当に学習されていないのか検証してみる
現時点では、学習モードの会話内では回答を覚えていることがわかりました。
一度、学習ありモードに戻して、再び学習なしモードにします。
そして下記の指示をしました。
「先程の」という部分に対して、本来であれば対応してくれるところを処理できていないことが確認できました。
学習なしモードでの会話を覚えていない様子なので、どうやら記載どおり学習されてなさそうですね。
【注意】そうはいっても ChatGPT に個人情報を安直に入力するのはやめましょう
公式サイトのFAQ にもあるように、学習なしモードでは文字通りデータが ChatGPT の学習には使われません。
しかしながら、個人情報を安直に入力することはやめましょう。
なぜなら30日間は OpenAI でデータが保存されるからです。
入力したデータは OpenAI で30日間は保存されます
チャットは履歴に残りませんし、ChatGPTを改善するためのモデルのトレーニングに使用されることもありません。保存されていないチャットは、30日以内にシステムから削除されます。
学習なしモードの注釈にあったように、学習あり・なし に関係なく30日間は OpenAI にデータが保存されることが記載されています。
ChatGPT では、OpenAI に悪さをするような人が危険なデータを入力していないか30日間は入力したデータを OpenAI のスタッフが監視を行います。
厳重に監視されているため、基本的に監視スタッフが保存されたデータを漏洩する可能性は低いと思われますが、学習なしモードのデータも一部の人間には見られているということです。
【まとめ】ChatGPT 学習なしモードを適切に使おう
むやみやたらに個人情報をいれるのはおすすめできませんが、使わないともったいない「学習なしモード」。
「自分の住所が入ったメールの文章を作成する」などの責任が取れる範囲の簡単な使い方から慣れていくのがいいかもしれませんね。
学習ありモードと違って、会話履歴を複数保存する機能などが使えないのが難点なので今後のアップデートに期待です!
最後まで読んでくださりありがとうございました!
今回は、ChatGPT の学習なしモードを解説させていただきました。
「ChatGPT ってそもそも何?」については下記の記事で解説しておりますのでこちらもぜひ🙏
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