こんにちは。デザイン関連で「AI」という文字をみると、つい反応してしまうのは元印刷会社勤務の性でしょうか…。
先日も気になる記事があったので、今回は最新のAIデザインツールを調べてみました。
PowerPointデザイナー
PowerPoint をお使いの皆様には、数秒で素敵なスライドを作成してくれるPowerPointデザイナーをすでに体験済みかもしれません。
大日本印刷さんの紙面レイアウトを自動生成する技術
上記記事では、 大日本印刷株式会社が開発した雑誌の紙面レイアウトを自動生成する技術が紹介されています。
記事の素材となるテキストや画像データを入力すれば、ただレイアウトを作るだけでなく、「雑誌らしい」デザインに沿ったレイアウトを複数生成してくれるそうです。
ランダムに生成される数百~1000程度の配置パターンから、それぞれのレイアウトの「その雑誌らしさ」がAIでスコア判定され、高スコアの候補が提示される仕組み。
今後検証を重ねて、AdobeのDTPソフト InDesignの拡張機能としてサービス化が検討されています。
同じく大日本印刷さんの校正・校閲作業を省力化してくれるツール
こちらも大日本印刷株式会社からの発表。印刷物などの制作時に、法的な表示が義務付けられている事項や成分内容が正しく表示されているかチェック・校正、校閲をAIを活用して省力化するとのことでした。
商品パッケージ上で文字・画像認識した情報と原稿の情報をAIが照合し、差異をアラート表示します。表示された不一致箇所のみを人がチェックする仕組みになっています。
先にも触れましたが、私は元印刷会社に勤務しており、ブログの担当をしていました。その際、校正はアナログの作業で、効率化したい業務No.1でした。
修正指示が出た部分だけデザイナーが操作しているかどうかを確認するツールはありましたが、肝心の校正ルールについてはプリント1枚で共有されている状態で、デザイナー、校正担当、営業担当のトリプルチェックで印刷工程に進めていました。が…
こちらの記事でも触れていますが、何度確認してもミスなく完璧に仕上げる、というのはなかなか難しいです。
見逃し・ヒューマンエラー等で、金額間違い、曜日間違い、日付間違い、税込み・税別表記など、さまざまなミスが起こっていました。
そのようなミスは、お客様に迷惑をかけることはもちろん、会社の損害にもなります。
間違えないにこしたことはないのですが、人間の目は信用できないものと思って、AI技術でカバーできると効率やミスを防ぐことができるかと思いました。
今後の展開として校正ルールを学習し、印刷物がルールに違反していないかや誤字や不適切な表現の有無をチェックする「広告物向け校正・校閲サービス」の開発も予定されているそうです。
リーズナブルに使えるお値段だと嬉しいです…。
ところで、以前こちらではバナーを自動生成するための研究が行われている、という記事をご紹介しました。
デザインのオペレーティング業務をAIに任せられるようになると、より提案力・発想力・形にする力が求められていくことを改めて理解することができました。