以前こちらでご紹介した、エジソンロボットを使用した小学生向けの「親子ロボットプログラミング教室」。
勉強会後に実施したアンケートで保護者の方から次のようなコメントをいただきました。
この後どのような感じで子供を刺激し続けていくべきか等、親への指導や助言、情報の取り方などを指導していただけると、なお良いと思いました。
そこで今回は、保護者の方向けに「プログラミング教育」に関する情報をまとめて見たいと思います。
プログラミング教育の必修化に関する誤解
2016年4月19日、文部科学省から小学校でのプログラミング教育必修化の検討が発表され、2017年3月に新学習指導要領が発表されました。
先のロボットプログラミング教室で、保護者の方に、お申込みの動機をお伺いしたところ、「プログラミングを習わせたかった」方が最も多く、プログラミングへの関心の高さが伺い知れました。「プログラミング思考を身につけさせたいから」「学校でのプログラミング必修化に備えて」という回答がそれに続きました。
今回の告知はWeb上でのみ行いましたので、お申込みいただいた保護者の方は、自らインターネットで情報収拾ができるある程度リテラシーのある方と推察しています。
とはいえ、2020年から始まる小学校でのプログラミング教育の必修化についてお伺いしてみると、「『算数』や『理科』と同じように『プログラミング』の時間ができる」「プログラミング言語を学ぶ」あるいは「PCやタブレットを使ってプログラミングを学ぶ」と理解されている方もいて、若干誤解もあるようです。
このあたりは文科省や学校サイドから説明が必要だと思われます。
そもそも、プログラミング教育の必修化とは?
AERA dotの記事によると、
小学校段階におけるプログラミング教育の目的は、プログラミング言語の使い方を覚えることではありません。文部科学省は、プログラミング教育を通じて育成すべき資質・能力を“プログラミング的思考”という言葉で表現しています。*1
とあります。「プログラミング的思考」を身につける、ということです。
プログラミング的思考とは?
それではプログラミング的思考とはいったいどのようなものなのでしょうか。
プログラミング的思考といえば、少し前にこちらの本が話題になりました。
『ルビィのぼうけん』〜「プログラミング思考」に真正面から取り組んだ絵本 – ICT toolbox
私も発売と同時に購入し、子供と一緒に読んでいます。「保護者の方へ」のページから、少しお借りします。
コードを書くということは、クレヨンや、レゴブロックみたいなものです。つまり、自分を表現する手段です。この本は、「コードの書き方を学ぶ」本ではありません。特定のプログラミング言語についてはなにも教えません。代わりに、将来、プログラミングをしようという子どもが必要とする、「プログラマー的思考法」の考えを紹介します。
子どもたちは、大きな問題を小さな問題に切り分けるやり方を学びます。パターンを探し、段階的な計画を立て、枠にとらわれずに物事を考えるようになります。
そして、この本の主人公である、ルビィについてはこんな説明があります。
ルビィは、「こうしなさい」って言われるのがきらい。だから、はっきりしない命令を言われると、ときどき困ったことになります。
パパに「学校に行くからお洋服を着なさい」と言われたなら、ルビィはワンピースを着て、くつをはきます。でも、その下には、水玉もようのパジャマを着たまま!だって、パパは「まずパジャマをぬぎなさい」なんて言わなかったじゃない。
これを屁理屈だったり、揚げ足取りと捉えてはいけません。(笑)
朝起きてきたルビィに服を着替えさせたいのなら(アウトプット)、「パジャマを脱いでから洋服を着なさい」と順序だてて伝える必要があるわけです(インプット)。
必要なアウトプットを得るためには、どのようにインプットしたらよいのか。
あれ、でもよく考えてみれば、これってプログラマでない皆さんも普段自然にお仕事などでやっていたりしませんか?
この本には、練習問題もついているので、是非皆さんもお子さんと一緒にトライしてみてください。本を読み終わるころには、プログラミング的思考に関する不安が恐らく和らいでいることと思います。
プログラミングに関する番組や本をまとめてみました
他にも、参考になりそうなテレビ番組や本をいくつかご紹介します。
『ちちんぷいぷいプログラミング』(BSフジ)
この9月から始まったテレビ番組です。
AI研究者として有名な清水 亮さんが監修されているということで、私も今後の放送を楽しみにしています。
BSフジですが、YouTubeでも視聴することができるようです。是非お子さんと一緒にご覧ください。
『Why!?プログラミング』(Eテレ)
Scratchを使ったビジュアルプログラミングが学べます。この番組をみせて、子供にタブレットを渡しておくと、結構楽しそうに遊んでいます。
プログラミング系の書籍が充実している翔泳社の子供向けの本
ルビィのぼうけんの続編が出ているのを発見しました。早速買ってみようと思います。
今回はここまで。
次回は、N2iのエンジニアおすすめの情報をお伝えできればと思います。
こちらも併せてどうぞ。
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