先日こちらの記事で、国内企業における人工知能の導入率についてご紹介しました。
台湾のAppierからも同様の調査レポートが発表されていましたので、今回はこちらのデータをご紹介します。
2018年9月時点で人工知能を導入している日本企業は47%、「興味がない」企業は28%
本調査によると、2018年9月時点で人工知能を「導入中、拡張中、機能改善中」と回答した企業は47%、「12ヵ月以内に導入予定」の企業は25%、「興味がない、当面の予定はない」企業は28%だったことが分かりました。
先の調査の3%と比較すると、大変な伸びですね。
先の調査は、国際大学グローバル・コミュニケーション・センター(国際大学GLOCOM)が実施したもので、2017年実施の就労者アンケートからGLOCOMが分析。
一方、Appierの調査は、同社の委託によりForrester Consultingがアジア太平洋地域で2018年6月に実施したもの。対象は、人工知能テクノロジなどの技術調達の意思決定プロセスに携わるビジネスリーダーおよびITリーダー260名。
2018年は人工知能の企業導入率が大きく成長!
二つの調査は、母数も対象も異なるので一概に比較できないのですが、2017年と2018年では市場が大きく変化したので、47%という数字を聞いても驚きはないです。
例えば、2017年には、大手企業が大学と共同で人工知能の開発を行う、といったニュースをよく目にしました。また、AlphaGoや、Ponanzaなどの強化学習が新たな実績をあげ、人工知能そのものの知名度が上がり、N2i のようなスタートアップ企業も含め、参入企業が増えました。
日経BPが実施したこちらの調査には、2018年は昨年より約50社多い、155のAI系スタートアップが参加しています。(N2i もアンケートに協力しましたよ!)
「AI活用を支援するスタートアップの実態調査」を発表 大手企業は試行にも対価を AI案件のプロジェクト管理人材が不足|日経BP
人工知能開発におけるアジア内での日本の位置は?
Appierの調査は、アジア各国と比較して日本の立ち位置も見ることができます。
「AIテクノロジーを利用して優先的に生み出そうとしている事業成果」について、日本では、「新たな製品やセービスの開発」と答えた企業は29%にとどまりましたが、アジア各国ではこの割合が52%となっています。
「既存の製品やサービスの改善」、「消費者インサイトの早期発見」といったところは、どの国でも関心があるようですね。
アジアをはじめ、世界を狙いたいAIサービスはこういったデータも参考になると思います。
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