こんにちは、開発チームでエンジニアをしている W です
今回はエンジニアチームの輪読会にて学んだルーティングプロトコルの一種である OSPF についての解説記事です!
OSPF とは?
OSPFの概要
OSPF とは Open Shortest Path First の略称で、リンクステート型のルーティングプロトコルです。
距離ベクトル型であった RIP の抱える問題点を解消していることから広く使われています。
【補足】リンクステートとは?
リンクステートとはどのルーターとどのルーターが隣接しているかという情報のことです。
また、リンクステートの集合に基づいて経路を選択するルーティングの方式をリンクステート型ルーティングプロトコルと呼びます。
OSPF の特徴
OSPF には RIP の抱えていた問題点を解消しつつ、以下の特徴を持っています。
- 経路情報を高速に変更できる
- 大規模ネットワークに適している
- 回線速度を考慮して経路選択される
経路情報を高速に変更できる
OSPF は経路情報に変更があるとその差分情報を他のルーターにすぐ伝えます。
差分情報を伝えるため、30秒ごとに経路情報の更新を行う RIP と異なり高速で経路情報を変更することが可能です。
大規模ネットワークに適している
OSPF では後述の「エリア」という概念を導入することで、経由するルーターの数に制約を設けていません。
ルーターに高い負荷をかけずに大規模なネットワークでのルーティングができます。
回線速度を考慮して経路選択される
RIP では単純に経由するルーターの数を経路選択の指標としていました。
OSPF ではホップ数と各ルーター間の回線速度から「コスト」を計算して、速くパケットが送信されるようになっています。
OSPF で用いられる概念
エリアとは
エリアとは OSPF で用いられる概念であり、ネットワークをエリアという単位に分割することでルーターにかかる不可を分散するために用いられます。
各エリア内のルーターはエリア内のリンクステートを保持し、エリアの境界に位置するルーターはエリア間のルーティング処理を行います。
このように OSPF ではそれぞれのルーターが役割を分担することで、ホップ数の制約を設けることなく負荷分散の工夫がされています。
コストとは
OSPF におけるコストとは、回線速度に反比例した数式から算出される値で、最適な経路選択を行うための指標として用いられます。
回線速度が速ければコストは低く、回線速度が遅ければコストが高いということになります。
経由するルーターの数ではなく、回線速度を基準とするため効率的に経路選択されます。
以上、OSPF について学んだ内容をまとめてみました!
RIP の課題点が OSPF でみごとに解決されており、課題解決のための工夫に感動しますね
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