NAGOYA AI Blog

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『AI vs 教科書の読めない子どもたち』の著者、新井先生の講演会に行ってきました

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先日(といっても、もうひと月以上前のことになりますが)、中部経済4団体(名古屋商工会議所、中部経済連合会、中部経済同友会、愛知県経営者協会)が共催する新春経済講演会「人工知能がもたらす人間と社会の未来」を拝聴してきました。

ゲストスピーカーは、『AI vs 教科書の読めない子どもたち』が話題の新井紀子先生。 

AI vs. 教科書が読めない子どもたち

AI vs. 教科書が読めない子どもたち

 

 

経営層向けの講演会だったので、会場の名古屋観光ホテルの周辺には黒塗りの高級車がたくさん…!定員は600名だそうですが、席は概ね埋まっていた気がします。

 

現在小学生と未就学児の二人の母親でもある私。最初に新井先生のことを知ったのは、2016年末に「東ロボくん」プロジェクトが東大受験を断念したときだったと思います。

www.nikkei.com

 

その後、ツイッター(@noricoco)などで新井先生の発言を見聞きするたびに、『AI vs〜』を読みたい!と思っていたのですが、なかなか機会がなく、今回講演を拝聴するにあたり、急ぎ当日までに本を読み終えました。

『AI vs 教科書の読めない子どもたち』

概ね1年前の2018年2月15日に発売されたこちらの本。奥付を見ると、今年1月後半に私が購入したものは第9刷となっていました。そして、本の帯には「20万部突破!」のコピー。

通常、出版社は売れる分しか本を印刷しませんので、『AI vs〜』は9回増刷された、ということになります。そちて第9刷の日付は発売からなんと3カ月以内!の5月9日。

講演当日には、新井先生自ら25万部を突破したとおっしゃっていましたが、アマゾンの帯には28万部とあります。先日、テレビ(TBSの『報道特集』)でも新井先生の取り組みが紹介されたせいでしょうか、1年後の今もとても注目を集めています。

toyokeizai.net

  

東ロボくんプロジェクトや、本の内容についてはインターネットである程度見ることができますのでこちらで詳しく書きません。しかし可能であれば、みなさんには是非本を購入していただきたいという思いがあり、今回このブログを書きました。

一連の話を体系的に網羅できるのはもちろん、本の印税は、新井先生が新たに取り組んでおられるリーディングスキルテスト(RST)プロジェクトに寄付されるからです。

さて、私が今目指していることは、「中学1年生全員にRSTを無償で提供し、読解の偏りや不足を科学的に診断することで、中学卒業までに全員が教科書を読めるようにして卒業させること」です。(P. 286) 

 

RSTについては、ジャーナリストの江川紹子さんもこちらで紹介しています。

news.yahoo.co.jp

AI時代のこどもの教育にご興味のある方は目を通しておいて損はないと思います。

講演会のポイント

さて、肝心の講演会の内容で私が気になったのは、会場を埋め尽くした経営層に対する新井先生のメッセージです。それは、「高校の教科書が読めない人」を採用することにともなうリスクです。新井先生曰く、

  • 教科書を正しく読めない人は独学ができない。ゆえに、自ら新しい技術を学ぶことができず、成長することができない。社内での配置換えなども難しくなる。
  • メールで指示を出してもキーワードしか見ておらず、「以外の」といった言葉を読み飛ばすので、指示が伝わらない。
  • 中には英語のテストだけで入学できる大学もあるので、入社試験にRSTを取り入れ、読解力をテストする企業が増えている。

もし最近、社長や経営陣から「採用にRSTを取り入れたい」という話がでてきたら、人事の方はそういうことかとお察しください。(笑)

 

個人的には、自分の子どもは世の中を渡っていける術を身につけてくれれば、大学は必ずしも必要ではないと思っていますが、その「術」を学ぶには、新井先生のおっしゃる「読解力」が必要、加えて、「自ら学ぶ、そして学び続ける意欲」が鍵になりそうだなあと思いながら会場を後にしました。

機会があれば、私もRSTを受けて自分の弱点を把握すると同時に、人は「読解」のどこでつまづくのかを知りたいです。

おまけ。採用の観点から。

今や大学に通わずとも、インターネットで世界トップクラスの大学のオンラインコースが手軽に受講できる時代です。

www.coursera.org

 

国内でも、学校法人角川ドワンゴ学園のN高等高校が注目を集めており、今後は、通常のルートに乗らない、けれども優秀な人材がますます増えていくことと思います。

nnn.ed.jp

 

枠にはまらない優秀な若者をどう発掘し採用していくのか、ということが近い将来課題になる気がしています。

 

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