佐藤名人「独特の感性見せつけられた」
PONANZAに連敗した佐藤天彦名人は、対局後の会見で、「自分の価値観や感覚を正面からぶつけたものの、そうした感覚の外にあるPONANZAの独特の感性を見せつけられて、上回られた2局だった」と話していました。開発者「うれしく思う」
PONANZAの開発者、山本一成さんは「コンピューターが名人に勝つという、一昔前では信じられないことが達成できたこと、それに人工知能には、まだまだいろんなことができることが見せられたことをうれしく思っている」と話していました。日本将棋連盟会長「上手なのは認めざるをえず」
日本将棋連盟の佐藤康光会長は「将棋ソフトがプロ棋士の力を超えたかどうかというのは皆様にご判断いただくしかないが、将棋ソフトのほうが一枚も二枚も上手なのは認めざるをえない」と話していました。
第2回、人工知能「ポナンザ」VS「佐藤叡王名人」でポナンザの勝利。
私が見るからに、佐藤名人はポナンザの妙手でいっきに形勢を崩した。
人工知能「Ponanza」が放つ妙手!
誰もが驚いたこの5六角打ちは、先の展開が読みにくく公の場で打つには勇気のいる一手だが、Ponanzaに勇気など関係ない。
この手に対する受けを誤ったことが敗因であった。
「打ちにくい手こそチャンスあり」とでも言うかの如く、Ponanzaは角を打ち込んできた。そして、このあとの展開が見事だった。
佐藤名人95手 投了
佐藤名人はもはや戦意を失った。自陣の受けに必死になり、ふと見ればあっという間に大差の劣勢。
佐藤名人の戦闘部隊は散り散りに蹴散らされ、飛車も角ももはや動きが鈍い。
一方、Ponanza陣営は、金3枚銀2枚の鉄壁の守りで、通常より金が1枚多く守りについている上、竜を自陣に引き込みもはや隙なし。
プロの将棋界では、もはや取り返しのつかない形勢。←この言葉よく使います!
Ponanzaの将棋を見ていて思うのだが、「いつの間にかこうなってる」というのが私の感想だ。
Ponanzaに勝つ方法はあるのか。
さて、Ponanzaに勝つにはどうしたらよいだろうか。
1)フリーズしてくれと願う。
2)電源を抜く。←うーん
3)王様を隠しちゃう。←これしかない。
冗談はさておき、人工知能にはもはや勝てない。見えていないものが見えている相手に勝てるわけがない。人間の思考回路に限界があるのは、人間としての宿命。
10人のプロ棋士が全員で考えても、Ponanzaには勝てないだろう。
それが、今の現状でわかること。
Ponanza同士で戦わせたら、どちらかが絶対負けるのだろうか。
そうとも限らないのではないだろうか。
永久終わらない将棋の勝負もあるのかもしれない。
棋譜の再現