名古屋と東京を拠点に活動するAI開発会社のN2iが、革新的なIT技術と最前線のビジネス情報をお届けします。

愛知・名古屋エリアでは、製造業や人材業など多くの企業がAI活用に注目しています。
しかし、実際の現場ではこうした声をよく耳にします。
「AI導入の話は出るけれど、具体的な進め方が見えない」
「PoCをやってもROIが見えず途中で止まってしまう」
「社内で“AIで何を変えるのか”が決まらない」
実はこの“進まないAIプロジェクト”には共通する原因があります。
それは――「構想設計フェーズの欠落」です。
なぜAI導入が進まないのか?
愛知・名古屋の企業では「AIを導入して業務を効率化したい」というニーズが高まる一方で、
AIで解決すべき課題の整理が十分に行われていないケースが多く見られます。
多くの企業が「要件定義」「PoC」「開発」といった後工程を想定するものの、
その前にあるべき「構想設計」――
つまり、「そもそもAIで何を変えるのか」「どんなROIを狙うのか」
というステップが抜けているのです。
AI導入の失敗は、技術ではなく構想段階の曖昧さに起因します。
AIを“導入すること”自体が目的になってしまうと、
ゴールがぼやけ、社内合意やROI算定ができないまま立ち消えになります。
「構想設計フェーズ」とは?
構想設計フェーズとは、AI導入を進める前に「AIで何を変えるのか」を明確化する段階です。
要件定義や開発よりも前に、目的・ROI・現場課題を整理し、
“本当にAIが必要か”を見極める工程です。
| フェーズ | 目的 | 前提 | 成果物 |
|---|---|---|---|
| 構想設計 | 何をAIで変えるかを決める | 作るか未確定 | ROI見立て・構想レポート |
| 要件定義 | どう作るかを決める | 作る前提 | 要件定義書・開発スコープ |
| 開発・PoC | 実装・検証 | 要件確定済み | プロトタイプ・評価結果 |
このフェーズを省略してしまうと、
「とりあえずAIを入れてみよう」と走り出した結果、
半年後にROIが見えずに頓挫する――そんな結末になりがちです。
なぜ構想設計が軽視されるのか?
理由は明確です。
多くのAIプロジェクトが、構想設計を無料提案の中で済ませてしまうからです。
提案書の中に課題整理やPoC案、コスト試算を含めてしまい、
実質的なコンサルティングを無償で提供しているケースが少なくありません。
しかし、この「構想の整理」こそがAI導入の成否を分ける重要なステップです。
ここを無料で進めると、
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ゴールが定まらないまま要件定義へ進む
-
ROI根拠が弱く、稟議が通らない
-
PoCで“違った”と気づく
という典型的な失敗に陥ります。
構想設計で得られる3つの効果
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ROIの見える化
投資対効果を定量的に整理でき、経営判断がスムーズになります。 -
PoCテーマの明確化
“AIで何を変えるのか”を具体化でき、無駄なPoCを防げます。 -
社内の共通言語化
現場・経営・ベンダーが同じゴールを共有でき、プロジェクトが加速します。
愛知・名古屋のように複数拠点や部門を持つ企業ほど、
この「共通認識の形成」が成功の鍵になります。
“AIを導入する”より、“AIで何を変えるか”を決める
AI導入が進まない理由は、技術の問題ではありません。
本質的には、「AIを使って何を変えるのか」が明確でないまま走ってしまうことです。
構想設計フェーズでは、ROI・目的・現場課題を見える化し、
“作らない決断”すらも価値ある選択として整理します。
この段階を丁寧に行うことで、
AI導入の成功率を飛躍的に高めることができます。
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「AI導入を検討しているが、何から始めればいいかわからない」
「ROIを整理して、経営層に提案できる資料がほしい」
「PoCの前に構想を一度整理しておきたい」
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費用:30〜50万円(税別)
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期間:2週間前後
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成果物:構想整理レポート+AIモック
PoC前の「見極めフェーズ」を整理することで、
AI導入の成功率を確実に高められます。
まとめ
AI導入が進まない企業の多くは、
“技術”ではなく“構想”に課題を抱えています。
特に愛知・名古屋のような現場主導型の産業構造では、
経営と現場をつなぐ“構想設計”が導入成功の分岐点となります。
最初に必要なのは“作ること”ではなく、
“作る意味を定義する”構想設計です。