名古屋と東京を拠点に活動するAI開発会社のN2iが、革新的なIT技術と最前線のビジネス情報をお届けします。

生成AIの進化により、採用やスタッフ管理などの人材業務にAIを取り入れる動きが広がっています。
しかし現場では「どこから始めていいかわからない」「AI担当がいない」といった声がいまだ多く、導入が止まってしまうケースも少なくありません。
本記事では、人材・HR業界でAI導入が進まない理由と、ノーコードツール「dify」を活用した実践的な導入ステップ、そして専門パートナー(共創型支援)の必要性を具体的に解説します。
Q1. なぜ人材業界のAI導入は難しいのか?
人材業界では、データが分散し、業務が属人的であることが最大の障壁です。
求人、応募、面談、評価、契約、アフターフォローといった各プロセスが異なるシステムで管理されており、AIを組み込むためのデータ連携設計が難航します。
また、採用担当やコーディネーターは日々のオペレーションで手一杯で、「AI導入プロジェクト」を専任で担当できる人材が不足しています。
このため、AIの試作(PoC)までは進んでも、本番導入に至らない企業が多いのが現状です。
AI導入を成功させるには、「業務理解」「プロンプト設計」「システム連携」を一体的に設計するチーム体制が欠かせません。
Q2. difyとは?非エンジニアでも使えるAIエージェント開発基盤
dify(ディファイ)は、ChatGPTなどの生成AIを使って“動くAIアプリ”をノーコードで構築できるプラットフォームです。
エンジニアでなくても、ドラッグ&ドロップ操作でAIチャットやワークフローを作成でき、採用業務の一部を自動化できます。
主な特徴は以下の通りです。
-
ChatGPT、Claude、Geminiなど複数モデルに対応
-
Google SheetsやNotionなどとの連携が簡単
-
社内DBや外部APIとも接続できるWebhook機能を搭載
-
オープンソース(MITライセンス)で自社サーバー運用も可能
PoC段階では、difyを使って応募者対応Botや教育支援AIを試作し、社内で実運用テストを行うケースが増えています。
人材会社がAIを“理解しながら実験できる”環境を提供するツールとして注目されています。
Q3. difyでできるAI活用──人材・HR業務の自動化事例
difyは、現場担当者でも扱えるUIと柔軟な連携設計が強みです。
人材・HR業務では次のような活用が可能です。
採用・登録対応の自動化
応募者からの問い合わせにAIが対応し、希望条件をヒアリング。
採用担当には整理済みの情報を自動通知し、面接調整までを効率化します。
スカウト・リクルーティング支援
候補者のスキル情報をAIが解析し、最適なスカウト文面を自動生成。
人材紹介・派遣両方で活用可能です。
教育・フォローアップAI
新入社員や派遣スタッフ向けに、教育教材を提示し理解度を確認。
FAQ機能を組み合わせれば「現場ナビゲーションBot」としても運用できます。
これらの機能をノーコードで試作できるため、「AIを試してみたい」企業の第一歩に最適です。
ただし、事業化や本番運用に向けては、データ構造・セキュリティ・精度チューニングといった専門領域の支援が不可欠です。
Q4. どこまで自社でできて、どこから専門パートナーに任せるべきか?
AIエージェント導入は、すべてを自社で完結させようとすると失敗しやすい領域です。
実際には次のような切り分けが効果的です。
| フェーズ | 社内で行うべきこと | パートナーに任せるべきこと |
|---|---|---|
| 要件定義 | 業務課題の整理、導入目的の明確化 | アドバイスを受けながら方向性決定 |
| PoC(試作) | difyを用いたプロトタイプ構築 | API連携・データ整備・UI補助 |
| 本番運用 | 社内運用・QA改善 | セキュリティ・監査・メンテナンス |
AIは「試作」と「事業化」で求められるスキルがまったく異なります。
N2iのようなAI専門パートナーと協業することで、最短ルートで事業化可能なPoC設計が実現できます。
Q5. AI導入を進めるチーム設計と必要スキル
AI導入の成功要因は、技術力よりも社内の体制設計にあります。
AI導入チームは、次の3つの役割で構成するのが理想です。
| 役割 | 主なスキル | ポイント |
|---|---|---|
| 業務設計者 | 現場業務の可視化、課題発見 | 「AIに何を任せるか」を定義 |
| プロンプト設計者 | ChatGPTでの指示文設計 | dify上でAIの動きを調整 |
| 技術パートナー | API連携・DB構築 | 運用を安定化させる技術基盤を提供 |
特に人材業界では、「業務をAIに教えられる現場担当者」の存在が欠かせません。
N2iでは、そうした“業務翻訳者”を育成する内製支援も行っています。
Q6. なぜ専門パートナーが必要なのか?
AIエージェント導入は、動かすだけなら簡単ですが、「運用し続けること」が難しい領域です。
誤回答やセキュリティリスク、コスト最適化など、PoC後の課題は技術的な知見を必要とします。
専門パートナーが関わることで、以下のメリットが得られます。
-
PoC設計から事業化までを一貫支援
-
モデル選定・精度検証・法務対応まで相談可能
-
各社のATS(ジョブオプ、HRMOS、Jobkanなど)との連携支援
-
自社データを活かしたRAG構築・API統合
つまり、「AIを試す」から「AIを活かす」へ進むための架け橋が、パートナーの存在です。
Q7. まとめ──人材業界のAI導入は、difyと共創から始めよう
AIエージェント導入は、もう一部のIT企業だけのものではありません。
ノーコードツール「dify」を使えば、現場担当者でもAIの動きを体験し、業務改善の糸口を見つけることができます。
しかし、本格導入・運用・事業化を進めるためには、技術と運用の両面を理解するパートナーが必要です。
N2iは、名古屋・愛知エリアを中心に、人材業界のAI導入・PoC支援を多数手掛けています。
採用・派遣・教育といった業務ごとに最適なAI設計を行い、内製化を見据えた共創モデルで伴走します。
「AIを試してみたいけれど、どこから始めればいいか分からない」
そんな段階からでも問題ありません。まずは一度ご相談ください。
N2iでは、名古屋・愛知を拠点に、全国の企業様へPoC支援を行っております。
まずはお気軽にご相談ください。
お問い合わせ:https://n2i.jp/contact/