2023年4月にmy GAKUYAの第1号店がオープンします。my GAKUYAはECブランドの体験型シェア店舗で、普段直接手に取ることのできないEC購入限定の商品を実際に体験でき、気に入ればもちろんその場で購入することもできます。いわゆるRaaS(コリテール)ビジネスです。今回はRaaS(コリテール)の抱えている課題についてまとめます。
RaaS(コリテール)参入企業の多くは上手くいっていない
2021年半ばごろより、RaaSといった言葉が聞かれるようになり、参入企業も増えました。しかし実のところ、成功している企業はほとんどありません。多くの企業が対エンドユーザー施策で詰まっています。集客(特にリピート顧客)や店舗売上に課題を持っている会社が多いのです。
RaaS企業の多くは以下の特徴を持っています。
・D2Cブランドに特化
・ふんだんにITを活用した、デジタルとリアルの融合
・とても華やかで、業界最先端の雰囲気
・ビジネスモデルの面白さをアピール
・接客はあまりせず、ガジェットを中心とした体験設計
これらは小売業界・出店ブランド側から見ると、最先端で面白い取り組みだと感じます。特に新進気鋭のD2Cブランドが立ち並ぶコスメ業界では、出店したいというブランドを見つけることは、さほど難易度が高くありません。
しかしエンドユーザーは、上記があるからお店に行くのでしょうか。「エンドユーザーが、なぜこのお店に行くのか?」「エンドユーザーは何を求めているのか」といった視点が希薄で、エンドユーザー不在のビジネスになっていないでしょうか。
もちろん、ブランドのストーリーがわかるお店、体験できるお店ということで、始めは物珍しさで来店する人も多いと思います。ですが、何度も足を運ぼうとする人は少なくなってきます。この「1度は行ってみよう」から、「また次も行ってみよう」「定期的に通ってみたい」に変えるのがとても難しいのです。
このように、エンドユーザー側の集客・ファン化が失敗すると、RaaS(コリテール)ビジネスが破綻しはじめます。なぜなら、RaaSビジネスの本質は、リアル店舗を介してのマッチングプラットフォームだからです。toB、toC共に成功をさせないとビジネスは成り立ちません。つまり、エンドユーザーが「お店に来る理由」、「選択する理由」を作ると言った、小売業界ではしごく当たり前で昔からあった観点が抜けているのではないでしょうか。
RaaS(コリテール)をビジネスとして確立するには
2021年より始まったRaaSブーム。一時期のAIブームのように、RaaSと言った名前だけで取り上げられる時代は終わりに近づいています。ここからは、RaaSをビッグネームで終わらせず、しっかりとビジネスとして成立させる企業が勝ち残ります。
RaaSの本質は「プラットフォーム」。
あるカテゴリを提供する企業と、そのカテゴリを好きなエンドユーザーが、店舗を介して出会う場。
そして、その出会いを体験といった形でサポートするストーリーテラーとしての販売員。そのカテゴリを好きな人が行きたいと思うお店の雰囲気。またここに出店したらブランディングが加速すると、ブランド側に感じさせるような売り場作り。まだまだ新進気鋭の会社が、出店しやすいと思うマネタイズモデル。これらがブランドとエンドユーザーを結びつけます。
my GAKUYAはこのカテゴリを「ジェンダーレス」におき、このカテゴリ、雰囲気が好きなエンドユーザーを集めコミュニティ化し、そこに選び抜いたジェンダーレスの雰囲気にふさわしいブランドを誘致しています。店舗の設計もデザインも、考え抜いたお店になっています。
・置く商品、ブランドのセレクトルール
・店舗としてのブランディング
・そのカテゴリが好きなユーザーのコミュニティづくり
本当に基本ですが、これこそが、RaaSがビッグネームで終わらず、しっかりとビジネスとして成長する条件だと考えています。
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