顧客満足度。
英語では「Customer Satisfaction」、略して「CS」とも呼ばれています。
近年、製品の価格や品質だけではなく、どれだけ顧客を満足させられるか?といった指標が重視されるようになってきました。
これは、価格や品質だけでは、製品間の差別化ができなくなってきたことが大きな要因です。
顧客満足度を高めるために大切なこと
この顧客満足を高める方法として、とても大切だと考えていることがあります。
1. 正しいターゲットに届ける
1つ目は、正しいターゲットに商品を販売すること。
製品やサービスのペルソナを徹底的に考え抜いて、そのペルソナに合致するターゲットに商品を届けるマーケティング活動をすることが重要となります。
いくら良いサービスを作っても、ターゲットから外れている顧客が使えば、満足度は高まりません。
さらに悪いことに、そういったターゲットではない顧客の意見を取り入れて製品の機能開発を進めてしまうと、ペルソナ像がどんどんブレて、本来ターゲットであった顧客の満足度は下がることになってしまいます。
ちなみに、オフィスの中に閉じこもってペルソナを決めていくことには、限界があると思います。記事の中にもありますが、ターゲットを調査して、インタビューなどを重ねて、どんな行動をする人なのかを見定める必要があります。
2. 小さく始める
2つ目は、小さく作って、なるべく早い段階で市場に出し、ペルソナに合致する人の反応を見ながら機能追加&ブラッシュアップをしていくことです。
多くの場合、プロダクトオーナー(PO)は、ニーズを必要以上に大きく捉えてしまい、顧客が本当に欲しいものと機能が解離していってしまうことがあります。
そのため、MVP(Minimum Viable Product)を見定め、なるべくミニマムな内容で商品をリリースすることが必要です。
MVPについては、こちらに詳しく載っています。
3. 顧客の不安を払拭する
3つ目は、CREの考え方にも近いのですが、顧客の不安を払拭する努力をすることです。
CRE(Customer Reliability Engineering)は、SRE(Site Reliability Engineering)と同じくGoogleが提唱した役割です。
SREがシステムの信頼性を関心の対象とするのに対し、CREはお客様の信頼、つまり、不安を抱えるお客様に寄り添うことに主眼を置いています。
クラウド型のシステムが主流になってきている昨今ですが、やはりお客様の中には情報漏洩などの不安を感じる方がいます。
エンジニアリングを用いてお客様に寄り添い、そのような不安を払拭することが、お客様に安心してサービスをお使いいただくために必須になると考えています。
最後に、顧客満足度の向上に繋がる事例を2つご紹介します。
ソニー損保の事例
2015年に「CX デザイン部」を創設。これまで部署ごとに行ってきた顧客サポートを、部署を横断し顧客サポートができる仕組みに変更したそうです。
これにより、会社全体で顧客サポートが共有され、顧客満足度の向上につながりました。
スターバックスの事例
スターバックスも、顧客満足度が高いことで有名です。
スターバックスは、スタッフの行動をマニュアルで制限するのではなく、ビジョンを共有することで、自主的におもてなしを考えさせるようにしました。
通常、飲食店では、細かい接客マニュアルを作成することで従業員の意思を統一し、安定したサービスへとつなげているため、スターバックスの方針が大きく異なることが分かります。
まとめ
顧客満足度を高める方法として、市場に出した製品をお客様からのフィードバックをいただきながら、何度もアップデートすることが求められます。
そのためには、お客様との接点をなるべく多く持つことも大事になります。