飛行機に乗ったことのある方なら誰しも(そしてその回数が増えるほど)、もったいないと思った事があるのではないでしょうか?空港に到着してから搭乗ゲートにたどり着くまでの手間と時間…。
これを解消すべく、成田空港では2020年の春から顔認証を使った搭乗手続きシステムが導入されるそうです。
このシステムは、NECの生体認証「Bio-IDiom」の中核技術であり、認証精度99.2%を有する顔認証AIエンジン「NeoFace」を活用します。
空港での最初の手続き時に顔写真を登録すると、手荷物預け、保安検査、搭乗ゲートといったその後の手続きにおいて、搭乗券やパスポートを提示することなく「顔パス」で通過できるようになります。
荷物の預け入れも無人端末に顔を向けるだけ、保安検査場や搭乗ゲートでの顔認証は動画で行われるため立ち止まる必要がない、など、聞いているだけで、早く試したくてワクワクしてきます。
ちなみにこちらの記事によると、出国審査を除き、パスポートを提示する回数は従来の4回が1回になるそうです。
「出国審査を除き」とあるのは、出国審査は法務省入国管理局の管轄になるので、今回のシステムとは別の顔認証システムが導入されているからです。
出国審査の顔認証システムは成田空港以外にも羽田、中部(セントレア)、関西および福岡の各空港にすでに導入されているようなので、次回どこかに出かける機会があった際には是非試してみたいと思います。
(なお、こちらのシステムを使用すると、パスポートにスタンプを押してもらえないようなので、スタンプをご希望の方にはご注意されてください。)
顔認証システムは空港での人手不足を解消できるか?
成田空港の旅客数は2018年度に4317万人となり、4年連続で過去最高を記録しています。
セントレアの旅客数も昨年は過去最高となりました。*1
日本政府は、2020年に4000万人、2030年に6000万人のインバウンド需要を見込んでいますが、空港スタッフの人員は足りていないそうです。
Nagoya AI Blog でも過去に飲食店や農業での人手不足を取り上げてきましたが、空港も例外ではないようです。
人手不足が大きな社会問題になってきている昨今。
テクノロジーがこの課題をどのように解決できるのか、引き続き注視していきます。