N2i ジャーナル

名古屋と東京を拠点に活動するITベンチャー N2i がIT・ビジネス情報をお届けします

名古屋と東京を拠点に活動するITベンチャーN2iがIT・ビジネス情報をお届けします

人工知能を開発する上で考慮すべき今後の課題とは?

f:id:web-marke:20181114142101j:plain

人工知能を開発する上での課題は、プロジェクトの内容ごとに変わってきます。

まず第一に考えなければならないことは、人工知能を開発する上で重要な学習データについてです。人工知能のデータ不足は、人工知能の開発を妨げる最大の要因となっています。

 

人工知能の学習データが不足する原因

1)どのようなデータが必要なのかを企業が理解していない

多くの企業はAIや機械学習が商業目的でどれだけ有効に利用できるかが分かっておらず、もちろんデータを収集して将来の機械学習モデルを教育することなど考えてもいません。このような企業は機械学習を重要で注力すべきものではなく、課外活動のように見なしています。


2)企業が必要なデータ量やデータ収集にかかる時間を低く見積もっている

「ライバルが機械学習を使った製品を発売」などの事態に直面した企業が、土壇場になって機械学習の実行を決めるようなことがあります。このような状況ではデータ収集が乱雑になってしまい、望むような結果とは程遠いアウトプットになってしまう場合もあります。


3)データの収集やラベル付けが難しい

スパイキングニューラルネットワークのようなアルゴリズムには、構築するのが難しく時間のかかる特殊なデータセットが必要となる場合があります。また、画像のラベル付けのような作業は地道で、膨大な人の手による作業が要求されます。


4)企業の保守的なデータ管理

AIを意欲的に開発する企業は、プライバシーに関する懸念や、ライバル企業に負けることを恐れて、他の企業や研究者に自社で取得しているデータを共有することを避ける傾向にあります。 

 

japan.zdnet.com

 

 

次に、人工知能に関する開発ポリシーや倫理規定を予め策定し、これに準ずる必要があります。例えば、人工知能が個々のデータに対して余計なバイアスをかけないよう調整したり、人類に危害を与えるような武器や製品などへの技術転用を防ぐといったことを事前に方針として持っておく必要があります。

大きな動きで言えば、EU(欧州連合)は人工知能に関する倫理指針を2018年末までに策定するとしていますし、

www.nikkei.com

 

Google においてもAIへの取組み方について、指針が発表されています。

www.blog.google

その一部は下記のようなものです。

1. 社会的に有益なものを提供する

2. 不公正なバイアスを作成したり強化したりしない。

Google は人工知能を使った技術が軍に使用されることはないと名言するなど、懸念されている問題に対して迅速な対応をしています。

このような開発ポリシーを明言することが非常に重要な段階を迎えていることは、人工知能が秘めている今後の可能性を示していると言うこともできます。

 

 

------------------------------------------------------------------------

N2iでは、企業向け人工知能・RPA・チャットボットの受託開発や
ATS(採用管理システム)の自社開発を行なっています。
【ご相談・お問い合わせこちら
------------------------------------------------------------------------
Powered by はてなブログ